【読書レビュー】リッツカールトンが大切にするサービスを越える瞬間
こんにちは、なずなです。
今日は自分の仕事の勉強としての読書!サービス業の中でも「ホテル」はしっかりとしたサービスと気遣いを必要とされる、格上のイメージです。特に外資系のホテルは「高価格」な分、それに見合ったすばらしいサービス、人財をそろえている(イメージも含むw)。今回はかの有名な「リッツカールトン」で働いていた方が著者です。
飲食業で長く働く私はこちらの本を読んで感動しました。
リッツカールトンのどのような部分を知れるのか。本書の冒頭にも記載があります。
- どうすればお客様に感動を与えられるのか
- 従業員が誇りと喜びをもてる職場環境とは何か
- お客様が言葉にされない願望を先読みして満たすためのチームワーク
どの仕事にも通じるものがありませんか?仕事に活かせそう…!
サービス業じゃなくてホスピタリティ産業
私がこの本を読んで1番感じたのは「想いをどう共有して行動し続けていくかが重要」という点でした。リッツカールトンらしい「想い」を共感する従業員とどう行動し、お客様に伝えていくか。その中では、「想い」を浸透させる仕組み、従業員をも大切にしている文化が必要です。お客様に伝わり感動を生み出しているからこそリッツカールトンの「ブランド」が今も輝いているのでしょう。。。
ではそこにはどんな「仕組み」があるのでしょうか?
本書ではリッツカールトンは「サービス業ではなくホスピタリティ産業」という言葉があります。「サービス業」ではなく「ホスピタリティ産業」とは?そう言い切る理由は何でしょうか?
【クレド】リッツカールトンで大切にされている「想い」
リッツカールトンのサービスを支える信念には【クレド】と呼ばれるものが従業員に浸透していることが大きいようです。クレドはリッツカールトンの想いを明文化したものです。決まりやマニュアルではなく、心で納得するもの。「お客様をどうお迎えしてもてなすか」「どのような想いで接するのか」リッツカールトンとしての普遍の価値観です。手のひらサイズのカードに記載し、全従業員が常に肌身離さずいつでも確認できるようにしてあります。
リッツカールトンに行くと「あの人だからサービスがいい」ではなく、どの従業員でも同じ温度感でお客様に接してくれるのはこの【クレド】に共感して同じ価値観のもと行動しているからなんですね。
サービスの3ステップ
【クレド】のカードには「ゴールドスタンダード」と呼ばれるものが記載されています。その内容は「クレド」「エンプロイープロミス」「モットー」「サービスの3ステップ」「ザ・リッツカールトンベーシック(行動指針)です。その中でも私が日頃の仕事の中でも大事にしたいと特に共感したのが「サービスの3ステップ」です。
- あたたかいご挨拶を。お客様のお名前をお呼びする。
- ニーズを先読みしてお応えする。
- 感じの良いお見送りを。お名前を添えて心を込めて。
本文より「クレド|サービスの3ステップ」
基本的なことですが、当たり前だからこそしっかりできているか?ひとりひとりのお客様に対して誠意を持って応えられているか?改めて日々見直そうと考えました。
ミスティーク(神秘性)が感動を呼ぶ
ミスティークとは神秘性の事。リッツカールトンを訪れたお客様が驚き喜ぶ体験はリッツカールトン・ミスティークと呼ばれています。「プロポーズをする」と一言言っただけなのに部屋に花をたくさん敷き詰めておいてくれた。「体調が悪い」とドアマンにポロッと言ったら、ルームサービスであたたかいお料理が運ばれ、ルームメイキングのスタッフがあたたかい毛布を持ってきてくれた、など。
これはチームワークの良さから生まれるものです。同じ感性【クレド】、お客様の感動のためという意識に基づく情報共有があるからこそ出来る事。ここにも【クレド】の浸透性が表れています。
サプライズのお祝いがわかりやすいにゃー
驚かせるには1人の力でなくみんなの力の連携が必要にゃー
人材育成=人財育成
リッツカールトンにとって「クレド」が大事な仕組みであるのと同様に、お客様同様従業員に対しても大切な存在として色々な仕組みがあるようです。
エンプロイープロミス
「エンプロイープロミス」は従業員に対しての約束事。従業員にとって誇りを持って働ける職場環境の実現、個人の才能を伸ばす機会の提供を約束しています。お客様だけでなく、従業員も大事にしたいという意思表明なんですね。
プライド&ジョイ
他にも、「プライド&ジョイ」という仕組みがあります。お客様からお褒めいただいた従業員を讃えるものです。さらに年間のMVPも決めるのだとか。自分だけで日々取り組むのではなく、見てもらえているというフィードバックはとても効果的で嬉しいもの。
ファーストクラスカード
「ファーストクラスカード」はスタッフ同士の協力を浸透させ人事考課にまで反映させている仕組みです。困った場面で他のスタッフに助けられたら、そのスタッフに「ファーストクラスカード(感謝のメッセージ)」を送り、そのコピーを人事に提出するのです。
助けたスタッフは嬉しいし、人事としても「このスタッフは他のスタッフをたくさん助けている」と客観的にも定量的にも確認する事が出来ます。リッツカールトン・ミスティークを実現している従業員を評価する事で、さらに【クレド】の浸透を促しているんですね。
なずなはどう仕事に活かしていく?【カフェでのホスピタリティ】
- お客様のお名前を覚えて呼ぶ
「サービスの3ステップ」にあるように、お客様のお名前を積極的に覚えて呼んでいく!以前いた違う業態のお店は高めの客単価のお店。そこではお客様のお名前を割りと覚えてお迎えする事が多かったのですが、今はあまり出来ていません。。。お客様のお名前を毎日覚えてお迎え、お見送りをしたい!
- スタッフがお店に愛着が沸く仕組みづくり
「プライド&ジョイ」や「ファーストクラスカード」のように、スタッフが仕事に誇りをもち楽しく働けるような仕組みを作りたいと感じました。自分の仕事がどのようにお客様や他の人に伝わっているのか、それを「見える」形でフィードバックすることでモチベーションをあげていき、良い循環が出来たら良いなと考えました^^
- お店の【クレド】づくり
会社にも理念がありますが、お店にも【クレド】のような「目標」「行動指針」が必要なはず。みんなが心の中に持てるような「気持ち」「志」を明文化し、お店の文化にできたら強いなと思っています。
サービスを越える瞬間、それは「感動」「感謝」
飲食やアミューズメント、ホテルだけでなく、一般企業も「お客様」がいます。こちらの本はサービス業だけでなく「人と働く人」全てにお勧めしたい本です。
よく自社でも「サービス」ではなく「おもてなし」「接遇」をしよう、と言われています。「サービス」は人に対する基本的な「接し方」の仕組みやマニュアルのことだと思っています。誰に対しても同じように接し、気持ちよくお店を利用していただく。一方「おもてなし」「接遇」はそこに「気持ち」「想像力」が伴う事で生まれます。サービスの上に、ひとりひとりのお客様に合わせた言葉や気遣いを載せる事できっと「感動」や「感謝」にも繋がる…
本を読みながら、過去の経験も思い出しながらそう考えました。
これは仕事だけのことではないかも…?
家族や友人、職場の仲間に対しても同じ?
一事が万事。
周りの人に感謝しながら、大事にして過ごそう…とちょっと飛躍した感想まで思いを馳せてしまいましたw
なずなはすぐ感動したがるにゃー
では、また^^